医療情報の保存が、どのように行われているかを知るために、病院の外来用のカルテについて見てみます。
現在の病院での様子を思い浮かべてみてください。 病院で患者は、まず受付をします。 そうすると、その患者のカルテが事務的に見つけ出されて、診察室に持って行かれます。 そして、診察の順番が回ってきたら、診察を受けて、医師は診療内容をカルテに記します。 患者は、診察や検査の結果などについての説明を受けます。 また、採血のデータなどの一部をコピーして貰うこともあるでしょう。 診察が終了すると、再びカルテはカルテ庫の中に保管される、という流れが一般的でしょう。
この紙のカルテは、患者1人に対して、1つ病院内に存在する(病院内一カルテ)場合と、内科、外科、眼科などの科ごとに、1つずつカルテが存在する(各科カルテ)場合があり、それは施設によって違います。
「病院内一カルテ」では、内科や外科のそれぞれ医師は、1冊のカルテに診療内容を記載します。 それにより、内科の医師は、外科での治療の内容も、安易に把握することができるというメリットがあります。 そのため、カルテを搬送する時間とコストがかかってしまいます。 また、患者にとって、別の科の医師にあまり知られたくない情報なども、知られてしまうことになります。
一方、「各科カルテ」の場合は、例えば、眼科の医師が、内科のカルテ内容を知りたくても、内科へ問い合わせをする必要があり、手間がかかってしまいます。
どちらが優れたカルテかは、一概には結論付けることはできませんが、厚生労働省は、医療過誤を防ぐためにも、患者1人に1つのカルテを勧めています。 また、最近では、電子カルテを導入している医療施設もあり、「病院内一カルテ」が実現してきています。 |